アセアン外相会議、タイ、ラオスを陸路で経由して中国入り

攻勢をかける中国とアセアン諸国の緊密さをアピールするために、アセアン10カ国の外相が24日にタイのチェンライをバスで出発し、タイとラオスの間のメコン川に中国が支援して建設中の「第4友好橋」を視察後、船でラオスのフエイサイに渡り、中国の支援で整備された幹線道路を通り、フエイサイ、ルアンナムタを経由して中国の景洪まで移動、景洪から昆明まではチャーター機で移動しています。今回の陸路訪中は、中国との関係強化を図りたいタイが提案して実現したものです。中国とアセアンは、今年で正式対話開始から20年となることから記念行事の一環として実施されています。

アセアンと中国は、2010年1月に自由貿易協定(FTA)を発効させており、現在、高速鉄道や幹線道路の整備が進められており、今回の外相会議でもこうした交通網の整備が主要テーマの一つとなる見込みです。

アセアン諸国は、中国の潤沢な資金を利用して一気に交通インフラを整備したいという思惑があると思いますが、中国経済圏に取り込まれ、安い中国輸入品に飲み込まれてしまう可能性があるので、依然として中国に対して強い懸念があるはずです。